【概要】

 ミャンマー連邦共和国(ミャンマーれんぽうきょうわこく)、通称ミャンマーは、東南アジアに位置する共和制国家です。1989年までの名称はビルマであり、インドシナ半島西部に位置し、北東に中華人民共和国、東にラオス、南東にタイ、西にバングラデシュ、北西にインドと国境を接しています。

【面積】

68万平方キロメートル(日本の約1.8倍)

【首都】

ネーピードー(旧首都はヤンゴン)  (ネーピードーとは「王都」「首都」という意味です。)

【気候】

国土の大半が熱帯又は亜熱帯に属していますが、気温や降水量は地域による差異が大きいです。ベンガル湾アンダマン海の沿海部は年間降水量が5,000mmを越える有数の多雨地域で、典型的な熱帯モンスーン気候です。

マンダレーやバガンが位置する内陸部は熱帯サバンナ気候で、年間降水量が1,000mmを下回る地域があります。また、シャン州カチン州チン州の山岳地帯では最寒月の平均気温が18度を下回る地域があり、温暖冬期少雨気候に分類されます。

【人口】

 2014年、31年ぶりに国勢調査が行われました。

3月30日時点での人口は51,419,420人で、前回に行われた1983年国勢調査値(31,124,908人)から二千万人増えていました。

 しかし、1983年国勢調査以降にビルマ/ミャンマー政府が出していた推計人口(2012年では60,975,993人)は六千万人台であった為、九百万人近く多く見積もらていたことが発覚しました。

【民族】

ビルマ族 68%、シャン族 9%、カレン族 7%、ラカイン族 3.5%、緬甸華人 2.5%、モン族 2%、カチン族 1.5%

 緬甸印僑 1.25%、カヤー族 0.75%、他(チン族(英語版), ワ族, ナガ族, ラフ族, リス族, トーアン族他) 4.5%

【言語】

ビルマ語(公用語)

少数民族諸語(シャン語カレン語ロヒンギャ語(英語版)、チンプオ語クキ・チン諸語モン語など)

【宗教】

上座部仏教 90%、キリスト教 4% (バプテスト教会 3%、ローマ・カトリック教会 1%)

イスラム教 4%、精霊崇拝(信仰) 1%、その他(ヒンズー教など) 1%

【人名】

 家系に共通の姓はなく、必要な時には両親いずれかの名と自分の名が併用されます。したがって婚姻で女性の姓がかわることはありません(夫婦別姓)。

 また、名を付ける際には、その子が生まれた曜日によって頭文字を決めます。命名は、ビルマの七曜制や月の名前、土地の名前等から付けられることが多いです。外国との交渉(旅券等の発行や移住時に姓や氏の記入を求められる情況)で、便宜的に敬称や尊称や謙称を使って、苗字とする場合もあります。例えば、元国連の事務総長ウ・タントの「ウ」は敬称でした。

【略史】

 諸部族による割拠時代を経て11世紀半ば頃に最初のビルマ族による統一王朝であるパガン王朝(1044年~1287年)が成立しました。その後タウングー王朝コンバウン王朝等を経て、1886年に英領インドに編入され、第二次世界大戦後の1948年1月4日に独立しました。

【政治】

上院(民族代表院) 定数224(選挙議席168,軍人代表議席56)
下院(国民代表院) 定数440(選挙議席330,軍人代表議席110)

【著名人】

ウ・タント 第3代国際連合事務総長(任期1961年 - 1971年)

アウンサン・スーチー国民民主連盟中央執行委員会議長